プロローグ|「卒業」したはずだった
28歳のころ、亜紀(36歳・メーカー勤務/架空の人物です)には、心の駆け込み寺があった。
電話占いヴェルニの、孔雀先生。当時の恋愛のゴタゴタで初めて電話して以来、迷うたびに頼った。先生の鑑定は不思議とよく当たり、そして何より、話していると元気が出た。
やがて恋愛が落ち着き、仕事も軌道に乗り、亜紀は心の中で宣言した。「もう先生に頼らなくても生きていけるもん」。それは卒業のつもりだった。自分の足で立てるようになった証だと思っていた。
それから8年。36歳の春、亜紀は久しぶりの恋に落ちた。そして、見事に情緒不安定になった。
第1章|36歳の恋は、28歳より難しかった
相手は仕事関係で知り合った同い年の男性だった。落ち着いていて、話が合って、8年ぶりに「この人かもしれない」と思えた。
ところが、いざ距離が縮まり始めると、亜紀の中の何かが暴走を始めた。
返信が半日ないだけで、既読の意味を30分考える。彼の言葉のひとつひとつに裏を探す。挙げ句、不安が限界に達したある夜、自分から「しばらく連絡を控えます」と送りつけて、連絡を絶ってしまった。
——そして今、彼からの連絡を待っている。自分から絶ったくせに。
我ながら、拗らせている。28歳の恋よりよほど難しい。年齢を重ねたぶん、失敗できないという力みが、全部裏目に出ていた。
第2章|8年ぶりの発信ボタン
眠れない夜、亜紀はふと、あの名前を思い出した。
ヴェルニのアプリはとっくに消していた。でも再インストールしてログインすると、鑑定履歴はちゃんと残っていた。孔雀先生。在籍している。口コミは4,000件を超えていた。
8年ぶりにかける電話は、少し気恥ずかしかった。「卒業します」と言ったわけではないが、心の中で勝手に卒業した身である。今さら「ただいま」は虫が良すぎないか——
迷った末、発信ボタンを押した。ワンコール、ツーコール。
「はい、孔雀です」
変わらない声だった。亜紀が名乗って「8年ぶりで……」と言いかけると、先生は少しの間のあと、愉快そうに言った。
「あら。おかえりなさい。……で、今度はどんな彼?」
まるで昨日も話したかのようだった。8年の空白が、その一言で消えた。
第3章|「あなたの気持ちは、当たってるわよ」
亜紀は洗いざらい話した。久しぶりの恋、暴走する不安、自分から絶った連絡、待っている矛盾。話しながら、我ながらひどい拗らせっぷりに笑えてきた。先生も笑っていた。でも茶化しはしなかった。
「彼の気持ち、視るわね」
少しの沈黙のあと、先生は言った。
「彼、離れたと思ってないわよ。あなたの『連絡控えます』はね、彼の中では『忙しいのかな』くらい。それより、あなたが気にしてる『この人かもしれない』っていう直感——それは当たってるわよ」
「……本当ですか」
「ええ。ただしね、あなたが先に自分の不安と仲直りすること。彼に確認して安心させてもらう癖がつくと、8年前と同じことになるわよ。今回は、あなたが自分を安心させてあげなさい」
耳が痛かった。8年前と同じ轍。先生は覚えていたのだ、あの頃の亜紀の癖を。
第4章|「頼ること」と「依存すること」の間
鑑定の最後に、亜紀は8年間ずっと引っかかっていたことを聞いてみた。
「私、先生に頼らなくなることが自立だと思って卒業したんです。でも、また来ちゃいました。これって、後退ですか」
先生は即答した。
「あなた、8年間で何回困った? その中で私に電話したのは今回だけでしょう。それは依存とは言わないの。困ったときに行き着ける場所があるのは、弱さじゃなくて、財産よ。……まあ、月イチで来てくれてもいいんだけどね」
最後の一言で、亜紀は声を出して笑った。数週間ぶりに、心から笑った気がした。
エピローグ|「ただいま」の言える場所
数日後、亜紀は自分から彼に連絡した。「この前は変なメッセージを送ってごめん」と。彼の返信は「気にしてなかったけど、連絡きて嬉しい」だった。先生の見立て通りだった。
恋の行方は、まだわからない。でも亜紀は、不安が暴走しかけるたびに、先生の言葉を思い出す。「あなたが自分を安心させてあげなさい」。
そして思うのだ。人生には、「もう大丈夫」と歩いていける時期と、「ただいま」と帰れる場所が必要な夜の、両方があっていい。
8年ぶりのあの夜、それを教わった。
※このストーリーはフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。鑑定結果には個人差があり、特定の結果を保証するものではありません。
このストーリーの着想元|実際に寄せられている口コミ
「初めて電話したのは8年前で、今回4年ぶりくらいに鑑定させていただきました。もう孔雀先生に頼らなくても生きていけるもん!と思ってたけど、久しぶりの恋愛に情緒不安定になってしまいました。まるで昨日のようにお話出来て、相変わらず面白く、元気をもらえます。いつも腑に落ちる鑑定やアドバイスをしてくれるので、困ったら最終的に行き着く信頼できる場所になっています」
— 電話占いヴェルニ公式・孔雀先生の口コミページより引用(2026年6月投稿)
孔雀先生とは?【データで見る】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 鑑定歴 | 43年 |
| 料金 | 1分520円 |
| 口コミ件数 | 4,453件(ヴェルニ在籍1,611名中第2位) |
| 占術 | チャネリング・霊感霊視・霊感タロット・霊聴ほか |
| 特徴 | 鑑定歴40年超の大ベテラン。何年経っても相談者を覚えている記憶力と、明るく元気が出る鑑定で「帰れる場所」と評される |
※データは当サイト調査時点のものです。詳しい口コミ傾向は占い師図鑑でご確認いただけます。
ひとりで頑張りすぎているあなたへ
誰にも頼らないことが強さだと思っていると、不安は行き場を失って恋を壊しにきます。「困ったら行き着ける場所」をひとつ持っておくことは、依存ではなく備えです。
※18歳未満(高校生含む)はご利用いただけません。※鑑定結果は判断材料のひとつです。依存的な利用にはご注意ください。
この物語のもとになった口コミデータ
この記事は、孔雀先生に寄せられた口コミをもとに再構成した創作ストーリーです。実際の口コミ件数・料金・得意分野・相談内容の内訳は、先生の個別ページにまとめています。

